はじめに
この北海道ツーリングを思いたったのは、約2年前の春、コロナ禍で在宅勤務の時であった。暇なので、これからやりたいことなどをあれこれ検討していたところ、前から気になっていた北海道旅行もその一つにあがった。
歩いてはとうてい無理。自転車も体力的に無理みたい。バイクなら、前にお遍路ろさんで四国を回ったし。カブなら持っているのでそれで検討してみることにした。
1年以上前から計画
ネットで小型バイクで北海道一周ツーリングしている人の記録が載っていた。しかも装備についても詳しく書かれていた。そこで書かれていたものを参考に検討していった。
まず日にちは2週間以上はかかると思われた。夏休みと年休を使っても足りない。もう70歳、今を逃したら行く機会はないと思われる。収入は惜しいが、それには変えられない。仕事を辞めるしかない。密かに来年3月いっぱいで退職することにした。
行くのは来年の6月後半から7月。それまで約1年、その間に北海道ツーリングについて色々調べていった。宿泊費だけでも相当な金額になる。それに旅館を予約できない場合もある。そこでテント泊も入れることにした。そうするとキャンプ道具も必要になる。
また、写真を撮ってツーリングの記録を作りたい。走っている間も自動的に撮れるGOPROが欲しい。北海道の気候はどうか。服装に付いても調べなければならない。その日の記録をつけるために、できるだけ小さいパソコンが欲しい。バッテリーも必要。
ツーリングに行くまでの約1年、ルートの研究、1日にどれくらい走れるかなどから行程表を作る作業、装備をそろえる、カメラなどを使って記録をつけるシュミレーションなど、やることが沢山あった。
新しいカブの購入
退職する前の夏、予行練習として紀伊半島一周にいった。そのうち1泊はオートキャンプ場でテントを張った。キャンプはうまくいった。しかし、キャンプするとなると荷物も多くなりそうだし、北海道の広いところを走るのだから90CCのカブではちょっと荷が重いのではないか。調べてみると125CCのカブが出ているようだ。それ購入しよう。
春になって、退職してすぐに新しいカブC125が届いた。エンジン音からいっても馬力がありそうだが、シートが高く足が前のに比べて着きにくい。また重く取り廻しがやりにくい。これらは慣れるしかない。
ツーリング出発は、北海道の天気も考えて、7月中旬にした。持っていく荷物が、カブに積んでみるとかなりの量になった。まあ走っている時はカブが運んでくれるのだから問題はないが。
舞鶴に行き着く前にけが
そして昨年7月12日に出発した。途中交通渋滞などに巻き込まれたが問題なく、舞鶴までもうすぐというところで、給油しようとカブのセンタースタンドを立てようとした時、バランスを崩してカブを倒してしまった。それが身体の上にのしかかってきて、その時猛烈な痛さが背骨をおそった。
あまりにも背中が痛いので、1時間近くそのガソリンスタンドでツーリングを続けようかやめようか考えていたが、この痛みがこの後取れるかどうか分からなかったので、戻ることにした。
痛さを押して戻るのも大変だった。途中どこかで泊ろうと思ったが適当なところがなく、痛みをこらえて休み休み家まで戻った。翌日病院へ行くと脊椎が圧迫骨折しており即入院で、それから45日間病院にいた。
荷物が多く、特に重いテント用品を上に積んでいったので、バランスが悪く
カブを倒してしまったのだ。
計画の見直し
次のツーリング計画の見直しに迫られた。まず第一に、テント泊を諦める。そうすると宿泊費がかさむのと宿を確実に取れるかが問題になる。だがその分荷物がだいぶん軽くなる。怪我の治りもあるので行くとすれば来年、まだ1年あるのでじっくり計画をたてることにした。